【VBA】複数のExcelファイル内の文字列を全置換する方法

VBA

概要

「複数のExcelファイル内の文字列を全置換する方法」を説明する上で、文字列置換ツールを作成する手順を用いて説明していきます。作成するツールの仕様は、文字列を置換したいExcelファイルを「置換ファイル格納フォルダ」に格納し、マクロを実行することで、格納したフォルダ内のExcelファイルの文字列を置換します。

ツール作成手順

今回成するツールは、以下の2つの手順を実施するだけになります。

・文字列を置換するために必要な情報を入力
・Excelファイル内の文字列を置換

文字列を置換するために必要な情報を入力

文字列を置換する情報として以下の4点の入力情報が必要となります。

・置換対象ファイル格納フォルダ(置換したいファイルを格納するフォルダ)
・置換範囲(オブジェクト内文字列を含むか、オブジェクト内文字列を含まないか)
・置換前の文字列(置換前の文字列を指定する)
・置換後の文字列(置換後の文字列を指定する)

に情報を打ち込むダイアログを作成してもいいですが、今回は入力情報を設定するシートを作成しております。イメージは以下の用なシートになります。

「置換対象ファイル格納フォルダ」と「置換前の文字列」、「置換後の文字列」については説明は不要かと思いますので、「置換範囲」について説明致します。置換範囲は、図形などのオブジェクトの中に入力した文字列を置換するかしないかを選択することができる項目になります。詳細は以下で説明致します。

オブジェクト内文字列の置換

オブジェクト文字列を置換しないとどのような挙動になるかを以下で説明致します。以下の例では、「AAA」を「BBB」に文字列変換しています。右側のオブジェクト側は文字列の置換がされていません。「置換範囲」を【オブジェクト内文字列を含まない】にした場合、このような挙動となります。

【オブジェクト内文字列を含む】にした場合、以下のような挙動となります。

Excelファイル内の文字列を置換(VBAマクロ作成)

次に実際のソースコードを書いて説明していきます。最後に全体のソースコードを載せます。
以下の構成で説明していきます。

・変数定義
・入力情報のチェック
・文字列を置換

変数定義

マクロを作成する上で、使用する変数を一番初めに定義していきます。コードは以下になります。

'======================================================
' 変数定義箇所
'======================================================
Const BOOK_MODE = "オブジェクト内文字列を含まない"
Const OBJ_MODE = "オブジェクト内文字列を含む"

'置換対象ファイル格納フォルダ
Dim inputDir As String
'置換範囲
Dim mode As String
'置換前の文字列
Dim searchStr As String
'置換後の文字列
Dim replaceStr As String

入力情報のチェック

入力情報を入力するシートに値が設定されていることを確認します。入力するシート名称は仮に「出力設定」としてコードを書いていきます。

'======================================================
' 入力チェック箇所
'======================================================
'出力設定シートの値取得
inputDir = Cells(3, 3).Value    '入力ファイル格納フォルダ
mode = Cells(6, 3).Value        '置換範囲
searchStr = Cells(9, 3).Value  '置換前の文字列
replaceStr = Cells(12, 3).Value '置換後の文字列

'入力ファイルパスに値が設定されているか
If inputDir = "" Then
    MsgBox "置換対象ファイル格納フォルダの値が設定されていません。"
    Exit Sub
End If

'置換範囲に値が設定されているか
If mode = "" Then
    MsgBox "置換範囲が設定されていません。"
    Exit Sub
End If

'置換前の文字列が設定されているか
If searchStr = "" Then
    MsgBox "置換前の文字列が設定されていません。"
    Exit Sub
End If

文字列の置換

置換対象ファイル格納フォルダに格納したExcelファイル内の文字列を指定した文字列に置換する箇所のコードを記載致します。置換する箇所は「置換対象」項目より、オブジェクト内まで置換するかオブジェクト内は置換しないかを選択できるようにしております。

'======================================================
' 文字列の置換
'======================================================

'入力フォルダにある全てのファイルを取得
Set FSO = New FileSystemObject
Set TARGET = FSO.GetFolder(inputDir).Files

'入力フォルダにあるファイル数分ループ
For Each TEMP In TARGET

    '文字列を置換するファイルを開く
    Workbooks.Open Filename:=inputDir & "\" & TEMP.Name
    
    'ブック内の文字列を置換する
    Dim worksh As Worksheet
    Dim targetShape As Shape '置換対象の図形
    Dim targetText As String '置換対象のテキスト
    
    For Each worksh In ActiveWorkbook.Worksheets
        '文字列置換処理
        worksh.UsedRange.Replace What:=searchStr, Replacement:=replaceStr, LookAt:=xlPart
        
        'オブジェクト内の文字列を置換する
        If mode = OBJ_MODE Then
            
            'ブック内の全てのオブジェクト数分ループ
            For Each targetShape In worksh.Shapes
                'テキストが存在するか確認
                If targetShape.TextFrame2.HasText Then
                    targetText = targetShape.TextFrame.Characters.Text
                    targetShape.TextFrame.Characters.Text = Replace(targetText, searchStr, replaceStr)
                End If
            Next targetShape
            
        End If
    Next worksh
    '開いたブックを閉じる
    ActiveWorkbook.Close True
Next

ソースコード全体

上記で説明したソースコードをまとめて記載したものが以下になります。

'文字列置換マクロ
Sub replaceStr()
    '======================================================
    ' 変数定義箇所
    '======================================================
    Const BOOK_MODE = "オブジェクト内文字列を含まない"
    Const OBJ_MODE = "オブジェクト内文字列を含む"
    '置換対象ファイル格納フォルダ
    Dim inputDir As String
    '置換範囲
    Dim mode As String
    '置換前の文字列
    Dim searchStr As String
    '置換後の文字列
    Dim replaceStr As String
   
    '======================================================
    ' 入力チェック箇所
    '======================================================
    '出力設定シートの値取得
    inputDir = Cells(3, 3).Value    '入力ファイル格納フォルダ
    mode = Cells(6, 3).Value        '置換範囲
    searchStr = Cells(9, 3).Value  '置換前の文字列
    replaceStr = Cells(12, 3).Value '置換後の文字列
    
    '入力ファイルパスに値が設定されているか
    If inputDir = "" Then
        MsgBox "置換対象ファイル格納フォルダの値が設定されていません。"
        Exit Sub
    End If

    '置換範囲に値が設定されているか
    If mode = "" Then
        MsgBox "置換範囲が設定されていません。"
        Exit Sub
    End If
    
    '置換前の文字列が設定されているか
    If searchStr = "" Then
        MsgBox "置換前の文字列が設定されていません。"
        Exit Sub
    End If

    '======================================================
    ' 文字列の置換
    '======================================================

    '入力フォルダにある全てのファイルを取得
    Set FSO = New FileSystemObject
    Set TARGET = FSO.GetFolder(inputDir).Files
    
    '入力フォルダにあるファイル数分ループ
    For Each TEMP In TARGET
    
        '文字列を置換するファイルを開く
        Workbooks.Open Filename:=inputDir & "\" & TEMP.Name
        
        'ブック内の文字列を置換する
        Dim worksh As Worksheet
        Dim targetShape As Shape '置換対象の図形
        Dim targetText As String '置換対象のテキスト
        
        For Each worksh In ActiveWorkbook.Worksheets
            '文字列置換処理
            worksh.UsedRange.Replace What:=searchStr, Replacement:=replaceStr, LookAt:=xlPart
            
            'オブジェクト内の文字列を置換する
            If mode = OBJ_MODE Then
                
                'ブック内の全てのオブジェクト数分ループ
                For Each targetShape In worksh.Shapes
                    'テキストが存在するか確認
                    If targetShape.TextFrame2.HasText Then
                        targetText = targetShape.TextFrame.Characters.Text
                        targetShape.TextFrame.Characters.Text = Replace(targetText, searchStr, replaceStr)
                    End If
                Next targetShape
                
            End If
        Next worksh
        '開いたブックを閉じる
        ActiveWorkbook.Close True
    Next
    MsgBox "文字列の置換が完了致しました。"
    
End Sub

上記のソースをそのまま転記していただければ使用できますが、「FileSystemObject」を使用しているのでExcel側の設定を入れないといけない可能性があります。その場合「FileSystemObject 参照設定」でGoogle検索してください。参照設定する詳細がすぐに出てくると思います。(設定は手間かからずできます。

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